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2000/5/8■月曜交流会から

平和について考える

@平和は勝ち取るものか、はじめからあるものか

私たちは宇宙のある領域からやってきております。私たちはここに来て、皆さん方の話を聞いておりました。私たちの世界で起こっていることと皆さん方の世界で起こっていることがとても興味深く感じられます。私たちの世界は今、ある面白い状況が起こっております。私たちの世界には、平和を求めるもの、自らが強い気持ちで平和を勝ち取り、それによって平和が唯一訪れてくると信じているものたち、そしてそれとは反対に本来、何も争わず、何も心配なく、何も不便がない状態を平和と思っている、そういう人々が同居しており、こういう人々の作り上げる社会がまだ完全に完成されていない状態にあります。

平和を勝ち取って実現しようとしているものたちは、自らが平和を作り上げる勇敢なる人間として教育され、使命感を覚え、それに人生のすべてをかけております。平和はそのままではじめから存在していると考えているものたちは、平和を勝ち取るのではなく、なるべく質素に、おとなしく、かかわり合わないようにして生きております。お互いが共存しているために、社会そのものはとても不便な状況になっております。平和を勝ち取ろうとしているものたちは、この地球において、地球人が願っている平和を実現しようとする手助けをしております。特に平和を勝ち取らなくても、はじめから平和であると考えているものたちは、地球には何も関与しておりません。

皆さん方の話を聞いていて、私たちなりにいろいろと考えることがありました。確かに日本人は一般に争うことを恐れており、なるべく争いがない状態を平和だと感じております。日本人はそういった意味で、私たちの世界における平和をはじめから信じているものたちと共通している意識があります。私たちにとって、これはかなりの驚きでした。私たちの世界において、平和をはじめから信じているものたちはこの地球には関与していないために、そういう人々が地球にいるということが信じられませんでした。日本人はそういった意味で、ほかの多くの国々とはかなり違うエネルギーを感じさせます。

今の日本の状況が、勝ち取ることを目標とする人間たちと、争うことを避ける人間たちで入り混じっており、このバランス関係がとても難しい状態のように感じられます。勝ち取って平和を実現しようとするものたちは、理想があり、目指すべきものがあり、努力目標があります。そのために彼らは生命力にあふれており、とても強い行動力を身に着けております。しかしそれを感じていないものたちは、ただ自分の感情のおもむくままに行動している人が多く、必ずしも心に描いた平和を実現しているわけではありません。平和という意識すら持っていない人たちもいるぐらいです。こういう人々がこれからどういう風な流れに入っていくのか。私たちがとても興味を持ってみております。

争うことを恐れ、そこから逃げようとしているものたちは、本当に平和を実現できるのでしょうか。彼らの意識は平和を実現するという意識はおそらくないでしょう。むしろ、争うものたちがはじめからいなければ、それ自体が平和であるのに、混乱を持ってくるからおかしくなる。はじめから混乱を造らなければよい。おそらくこういう心理が働いているものと思われます。ほとんどの日本人もそういう傾向であり、欧米から問題を持ってこなければ、日本は平和であった。新しい技術や文化が入ってこなければ、日本は平和であった。これは本当にそういえるでしょうか。

宇宙の進化の法則によれば、平和を信じていようが、勝ち取ることによって実現できると思っていようが、ある程度の混乱は避けることはできません。その人の意思の強さ、判断力、行動力を養わせるためには一人ひとりに必要な経験があり、これは避けることができない流れになっております。したがって仮に平和を本当に全員が信じていて、それだけで大丈夫と思っていたとしても、やはり進化の法則によって次の段階にもたらすための波動が流れてきます。それによって何を学んでいくでしょう。今まで自分たちが作り上げた価値観、作り上げた概念が自分の世界にしか通用しなかった。そういう価値観では通用しない世界もある。まずそれに気づくことができます。いろんな世界があり、いろんな価値感があり、いろんな人間がいる。では自分はどうすればよいのか。

平和を勝ち取ることによって実現できると信じているものは、それはそれで良いでしょう。本当に自らの力で平和を達成できるまで強くなり、行動し、人間と喜びを分かち合っていくでしょう。平和がそのままはじめからあると信じているものは、それはそれで良いでしょう。でも何もしなくても良いというわけではなく、生きるためには強さが必要であり、受け容れることが必要であり、許すことが必要であるということを学ぶ経験がやってきます。はじめから平和が実現されていた場合、どういう体験によって許すこと、受け容れることを学んでいくでしょう。宇宙において、生まれたときから天国や極楽の状態にあって、皆が喜びに満ちた状態をずっと体験し続ける。そういう三次元を体験した人は、おそらく一人もいないでしょう。それは肉体人間にとって意味のない人生となります。

確かに妖精の世界やお伽の世界にけばそういう世界はあります。天気は良く、陽は良く、風邪も爽やかなメロディーをたずさえ、人々の心は軽やかで、お互いがお互いを認め合ってイキイキとしている世界はあります。でも肉体人間の世界でそういうのはまずありません。かなり高度で進化した世界においても、必ず何らかのやるべきことや進化のための材料が用意されております。そしてそれをテーマとして毎日、何かに取り組んでいます。はじめから何も問題がなければ、それで平和。問題を持ってこなければ、元々平和だった。それは今までの地球の流れで、日本人の観点から見たら、正しいかもしれません。

日本人ははじめから民族的に和を求めるエネルギーが造られており、お互いに一体感の強い民族になっております。そのために一緒に何かを行なったり、皆で協力し合うということがとてもしやすい状態にありました。でもその状態を永く続けたところで、相手を受け容れること、許すこと、という気持ちがどれだけ養われていくでしょう。攻撃的な人、理屈っぽい人、訳の分からないことを言ってくる人、いろんな人がいます。でも彼らは決してあなた方の敵ではないのです。そういった人々をも受け容れ、許す、一緒に認め合う、一緒に新しい社会を作り上げていく、そういう強さが必要になります。



私たちなりに、今、日本人について感じたことを話してみました。でもだからといって、日本人が劣っているとか、未熟とか、遅れているとかいう意味はまったくありません。日本人はとても敏感な感受性を持っており、虫の気持ちも分かるぐらいの心を作り上げています。他人を思う気持ちもかなり出来上がっております。欧米人と違い、他人を思う場合の行動の仕方があまり派手でないために、一見、日本人はあまり愛がなかったり、無神経とかいう風に見られることもあります。でもそれは派手な言動を常に教えられている欧米人からの観点であり、私たちから見た場合には必ずしも日本人が愛に未熟とかいうことはありません。

日本人は日本人の中において他人を思う気持ち、ものを大切にする気持ちは十分に養われております。ただ、自分たちと価値観の違う人々、根本的に合わない人をどうしても避けてしまう傾向があります。無意識のうちに避けてしまう。こういうことが日常、起こっており、自分でも訳が分からないのにあんなことを言ってしまった、思ってもいないのに行動に移してしまった、ということがあります。

まだまだ自分の行動のすべてを自分でコントロールできていないのです。そのために自分の言動が自分の言葉で説明できているわけではありません。これは欧米人から見ればとても理不尽なことであり、自分の行動を自分で責任をとっていないように感じられます。日本人からすれば、責任をとっていないというよりも、そもそも自分でも訳が分からないで行動をとっているケースがあります。でもこれからはそういう意識レベルも変える必要があり、自分が何故、そういったことをするのか、どうしてそれをせねばならないのか、自分でしっかりと理解して経験していく必要があります。

しかし理屈っぽくなる必要はありません。ハートで感じて、必要だからやる。ハートが求めるから、そう行動した。あの人が可哀想だから、手伝ってあげた。全体のためにこれが必要だから、やってあげた。そういう気持ちで構いません。日本人が持っているそういういろんな側面、良い方向へとどんどん伸ばしていきながら、自分たち自身でもう手放しても良いと思うものは手放していく、という意識を持っていただきたいと思います。


A真の平和とは

私たちは今の話に少し説明をします。別の観点で今の話を聞いていました。私たちはやはり、強くなり、光を求め、光と一緒になることによって光の国が出来上がると信じております。したがって何も行動せず、生きる意思も感じられない人々がそのままで光で強くなり、波動が高くなるとは思っておりません。私たちのこれまでのいろんな世界の体験においても、何も努力せず、何も判断せず、生きようとする意思の弱いものは必ずしも光の国には到達できておりません。

私たちはそういういろんな世界を見た上で、一人ひとりが新しい波動の中に入っていくためには、光を求め、強くなり、行動力を強くし、しっかりとして自分を導いていくという意思が必要と感じております。これは欧米人にはとても受け容れやすく、彼らはそれを信じてこれまで神を崇拝し、自分を導いてきました。しかし日本人は必ずしもそういう考えではなく、本質的に平和であり、何とか楽しくやっていく、今の平和を持続させる、と考えております。そのために今の平和を持続させるルールを作り、約束を作り、決まりを作り、その範囲内だけで行動しようとしております。

そのために、成長がほとんどなくなり、ルールを守っただけの見せかけの平和が実現されております。同じルールを守る者同志を集めて、それで仲良く行動できたからといって、それが真の平和になるでしょうか。日本人にとっての平和とは何でしょうか。日本人が平和な国にするためには一人ひとりがもっとしっかりとした意思と行動力を身につけ、自らが平和のエネルギーを振りまいていかねばなりません。はじめからある平和に浸って、ゆるま湯に浸かっているのではなく、自らが平和のエネルギーを振りまいていくのです。これが私たちの考える平和の在り方でした。


さて、私たちは少し話をして休憩をとります。今、宇宙の観点からみて、皆さん方に必要だと思われるアドバイスを与えました。私たちは何を言いたかったのでしょう。何を理解してもらいたかったのでしょう。皆さん方でいろいろと話し合って、それから次に進んでください。それではここで少し、休憩をとります。ありがとうございました。


B心の平和と三次元的な平和

私たちは今の話と関連して話をします。はじめに、日本においてのエネルギーが急速に危うくなってきているという話がありました。そしてこのいちばんの理由は、実は皆さん方が話していた平和と関連しております。日本人が日本人の意識だけでひとつの共通意識をつくりあげており、これで自分たちは平和だという感覚を体験し続けてきました。でもそういう平和の価値観が自分たちだけのものであり、必ずしも地球全体の方向性とは一致していないということを気づかせる必要がありました。

そのために、それぞれの作り上げている平和という価値観が、これまでのルールを守らないもの、突如として危害を及ぼすもの、関係のない人間にいろんなことをされてしまう、といったことを体験することにより、それから自分たちはどうやって平和を作り上げていくのか、平和を感じていくのか、といったことを皆さん方が体験する状態になってきています。今、日本人のほとんどが危機感に対してとても弱く、自己管理が弱く、責任が持てないという状態になっております。一人ひとり、自分の身は自分で守る、自分の心は自分の手で平和にする、自分の人生は自分で歩いていく、それを本当に実行していく時代になってきています。

確かに、一人ひとりの繋がりや全体的な形から見れば、混乱が増し、住みにくい時代に入っていくように見えるかもしれません。でも皆さん方の心がよりいっそう平和になっていけば、実際には平和な国が実現されていくのです。いかに三次元的に不幸な事件、信じられない事件、想像もできない事件が起こったとしても、心が平和である限り、皆さん方の国は平和な国として理解されます。ということは、そういういろんな事件、想像できないこと、信じられないことが起こっても、自分の心の中に平和を作り上げていく、これが一つのテーマになってきます。

まだそういう訓練をしたことのない人には、心を平和に持っていくというやり方が分からないかもしれません。三次元的な現象の意味、自分が生まれてきた理由、自分の体験すべきこと、いろんなことを理解して初めて心の平和が得られるのかもしれません。でも私たちは、なるべく皆さん方にもっと本質的なところで心の平和を感じていただきたいと思っております。これから私たちなりに、私たちが平和と感じているエネルギーを流してみます。それぞれ、自分の心の状態を平和に導くために、あとどうしたらよいのか。心の平和とはどういうものなのか。それを感ずる練習をしてみてください。


三次元的な現象にいろんなことが起こったとしても、自分の心を平和に維持していく。これはこれでとても良い練習になります。ただ、現実に三次元世界が混乱に満ちているとき、それをそのまま見過ごして良いかどうか。それでさらに苦しんでいるもの、悲惨な状況に陥っているものをそのままにして良いのかどうか。この辺の答がまだ出ておりませんでした。またいつかの機会にこれをテーマにして考えてみてください。それでは今日はここまでにいたします。ありがとうございました。


(c)2000 CentralSun
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