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1999/2/22■月例セミナーB[月曜]から

経験したことのないことへの不安や恐れ

@自分が造った根本的な恐れ

私たちは今日、皆さん方の恐れに関するワークをするために集まってきた仲間たちです。一人ひとり恐れを感じており、他人と出会ったり、何かをするときに、心の中から何らかの恐れを造り出していきます。ほとんどの場合は自分がうまくいくことを期待し、うまくいかなかったときの不安や恐れ、自分が考えていなかったことがやってきたときの対処の仕方、まだ出会ったこともない人から何か言われたときの恐れ、こういういろんなものが自分にやってきて、それを恐れという風に感じてしまいます。

まだ経験したことのないことがやってくる。これは本来は恐れる必要は一切なく、むしろ新たな経験として喜びを持って迎えるべき、流れといえます。新たな経験を喜びと思わずに、恐れという風に感じてしまう。これは生き方そのものがそのように教えられてしまい、決まっていることを繰り返して行うということに完全に意識が固まっているのです。慣れていることしかやらない。以前、経験したことだけを繰り返す。こういう生き方が定着しているために、まだ経験していないこと、まったくやったことのないことに対して、大きな恐怖を感じてしまうのです。

これを恐怖ではなく、喜びとして受け取るためには、どういう意識の変換が必要なのだろうか。今までと同じことをただ繰り返して、それでスムーズにいった場合、学びとして何の意味がそこに入ってくるか。人によっては、うまくできたこと、前よりはスムーズにできたことを喜びとするかもしれません。特に、日本人はうまく、手際よくやることが理想とされるために、何度も何度も同じ練習をして、的確にうまくこなすことを良いことのように思ってきました。

そして初めてのことや今まで考えてもいないようなことをやるときには、どうしても不自然なやり方になるために、うまくいかない、ダメなものとして認識されてきました。初めてのこと、まだやったことのないことをやる場合、それは自分に大きな気づきをもたらし、新たな成長を与えてくれます。したがってそれ自体は大きな喜びとして認識する必要があります。

1回目からすべてうまくこなそうとする。初めからよくできることを考えてしまう。つまり、目的が、よくできること、うまくやることに集中してしまい、そこから何を学んでいくのか、何を身に着けるか、そういうところには意識が向いていないのです。ただ、うまくこなすことが目的のようになっております。したがっていちばん必要なのは、うまくこなすことではなく、そこから何を学んでいくか。そこがいちばん大切なものであるということ。これに気づかないうちは、中々これを理解することはできません。うまく短時間でこなすことを目標とするのではなく、新たな経験を通して、新たな気づきを得ていく。まずはここにもっともっと意識を向ける必要があります。

自分に目を向けたときに、まだ自分でも気づいていないいろんなものが見つかってしまう。自分は意外と短気であった。自分は意外と冷たい人間だった。自分は卑怯者であった。そういったことに気づき、それで自分がイヤになった。人前で良いことを口に出したり、良い人間を演じていたことが、虚しくなってくる場合があります。ほかの人は皆、自分のことを良い人間、素晴らしい人間と思っているが、自分は自分勝手で、自分のことしか考えていないイヤな奴だった。

それを今までは見て見ぬ振りして、できるだけ自分が良い人間であるかのように振る舞ってきた。そういう自分に向けるのも恐れがあり、なるべく見ないようにしようとしてきました。自分の心の中にある恐れはいろんな現れ方をしており、今、自分が感じている恐れがどこからくるものなのだろうか。なぜ、こういう恐れがやってくるんだろうか。その真実が見えにくい人がおります。

自分にとっての根本的な恐れ、まずはそこにしっかりと目を向け、自分を的確に見て、自分の力で克服していく必要があります。自分が抱いている恐れ。


あなた(Erikoさん)の感じた恐れは、あなたが毎日のように造り上げてきた恐れの、いちばん典型的なエネルギーといえます。この恐れはあなたがほかの人から見られることへの恐れであり、自分が良い人間であるように見てもらい、自分の悪いところやイヤなところは見てもらいたくない。見られたら困る。そういう気持ちが現れております。見るということに対して、とても神経質になっており、ほかの人から見られること、ちゃんと見てもらえること、これにとても敏感になっております。このエネルギーはかなり小さいころから造られてきており、その意味で、年をとっているかのようなシンボルとして現れたものと思っておいてください。

そしてこのエネルギーはあなたが人を見るときに、ほかの人をいちいち調べるとか、詮索するとか、嫌なところを見つけるという気持ちを持つことがなければ、だんだん消えていくことは可能です。そしてほかの人の光っているところ、良いところを見つけるようにしていくと、その目は優しく輝く目になり、見られることへの恐怖も消えていきます。見られて困ることに意識を向けるよりも、その人の良いところ、一人ひとりの輝いているところを見ようとしていく。それによってエネルギーが根本から変化していきます。

このエネルギーは長い間かかって造られたために、浄化していくのにも時間がかかるかもしれません。でもそれは不可能ではなく、確実に浄化することができます。本当に一人ひとりをよく理解して、一人ひとりをしっかり愛していく。それは自分を愛することにつながり、自分がほかの人を的確に見ていく。自分のことを的確に評価していく。それによって根本的なところが変わっていきます。自分の心の動きを自分なりに考えながら、うまく持っていくやり方を身に着けるようにしていってください。


あなた(Yukikoさん)の恐れには、あなた自身が自分のために造った恐れがあります。あなたは自分の役割を演ずるために、自分の領域を限定させ、その領域の中において自分の役割をまっとうすることを計画しました。そのために、自分の能力が完全に身につくまではいろんなエネルギーに振り回されないように造り上げ、自分がしっかりとコントロールできるようになった段階で初めて動けるように仕組んでおきました。あなたはそのために、まだ自分が完全でないときには、自分自身がほかの影響を受けないようにし、自分のエネルギーだけで自分が成長できるように造られておりました。

あなたの体の中には、いくつかのエネルギーが隠されており、あなたはそれを自分で目覚めさせ、自分で使いこなす必要があります。そしてそのエネルギーはあなたにしか見つけることができず、自分で自分の鍵をあける必要があります。しかしそれを自分で行うためには、まずは自分のすべてを自分で理解する必要があります。自分がほかの人に行ってきたこと、自分がほかの人から何かされそうになったこと、その一つひとつがヒントであり、それを元にして自分の秘密を解き明かしていく必要があります。

しかし今の段階においては、まだそれを手にする時期にはきておりません。まだまだ自分に対して見つめる作業が必要であり、自分はどういうエネルギーを使いこなせるのか、自分はどういう使い方をやっていくのか。それを学ぶ時期がまだ続いております。しかしいつかの時点で自分に目覚め、動き出したときに、あなたの制限は解放され、より大きなレベルで動けるようになっていくでしょう。

したがって今の段階においては、まだ自分にいろんな制限が見られたり、動けない状況が感じられたり、自分に満足しない思いが沸き立ってくるでしょう。でもそれに気を取られることなく、自分はどういうエネルギーを使いこなし、それらをどのようにしてうまく持っていくか。そちらの方に意識を向けるようにしておいてください。


あなた(Sumikaさん)の心の中に、あなた自身を責めるエネルギーがあります。うまくできなかった自分、思い通りにできなかった自分、的確に表現できなかった自分、そういう自分を責めるエネルギーがあります。このエネルギーは単に、自分を否定したり、自分を認めない思いだけであったのが、次第に強くなっていき、今の段階ではあなた自身がそれを認めたくない状況になっております。自分を責める自分を認めたくない、自分は本当はできるんだ、自分は本当はちゃんとやっている、本当は自分はちゃんと考えてうまくできている、と言い聞かせて、自分には問題がないかのように振る舞ってきました。

でも、実際にはできなかった自分が必ず存在して、それがいろんなメッセージを伝えてきます。うまくいかなかったら、どうするの。失敗したら、どうするの。前もこれで失敗したでしょ。いろんなことを囁いてきます。あなたは耳で聞かない振りをしながら、心の奥底で波動を受け取って、失敗したらどうしよう、という思いを造り上げております。あなたの恐れはほとんどそこからやってきております。自分で造り上げた、自分を否定するエネルギーがたくさん残っており、それが恐れとなっていろんな言動を起こさせていきます。

あなたがこれを克服するためには、自分の造り上げたエネルギーをしっかりと受け止め、それは否定的なことではないということ。うまくいかなかったのは、自分が未熟とか、劣っているとか言うのではなく、そういう現実が必要であっただけであり、その現実こそがいちばん最適なものだったということ。単純にそれを理解することが必要です。できないとか、うまくいかないということに意識を当てるのではなく、そういう現実が必要だったということ。そういう現実に意味があったということ。それを理解することが必要なのです。

結局、良い、悪いという価値観を持っている限り、常に良くない自分、できない自分ができ上がってきて、これがだんだん奥の方に追いやってしまいます。したがってあなたはこれからはどのような現実においても、すべて完璧であり。うまくいっており、自分が間違ったり、失敗するということはあり得ないということをまず理解しておいてください。そしてすべてをそのまま受け入れることができるようになってくると、あなたの現実も少しずつ、変わっていきます。


あなた(Masahiroさん)の存在が傷つけられ、自分の価値が傷つけられて、自分の意味が分からなくなる。あなたはそれによって自分を理解する道を選んできました。あなたが人生を造るときに、自分に目覚め、自分が自立するために、いろんな方法を考えておりましました。そしてその中で、造られたものは、あなたはほかの人とは明確に違うということにいつか気づき、自分は自分で生きるということを選択する状況になるということ。あなたはその流れを造り、そしてそこに持っていかせるために、いろんな状況を造り上げてきました。

自分の考えがほかの人とは少し違う。自分はもっともっと大きな観点で一人ひとりも、もっと広い認識でとらえようとしていた。しかし多くの人は人間を限定してとらえようとし、ある枠の中に閉じ込めようとしていた。あなたはそういう考えがどうしても受け入れられず、小さな制限に人間を入れてしまうということは望んでいなかった。でも自分は黙っていると、そういう人間たちの影響を受けてしまい、自分も同じようにほかの人間を限定して考えてしまうかもしれない。あなたはそう考えて、自分はほかの人間を一つの制限の中に閉じ込めることはしないようにしておこうとして、いろんなことをやってきました。

でも、それによってあなた自身は、自分がどうしてもほかの人間とは馴染めない、ほかの人間の考え方は自分には合わない、という風に進んできました。あなたが感じている恐れは、ほかの人間たちの制限があなたに感じられるものであり、あなたはもっとこうすべきだ、ほかの人間とうまくやるためにはこうした方がよい。という制限があなたには自分が傷つけられるかのように、感じられてきました。

今、あなたは自分に目覚めようとしております。でも、まったく方向が分かりません。ただほかの人間と同じことはしたくない。今の一般的な社会の常識を身に着けたくはない。そういう方向で動いていることだけは確かです。あなたはまず自分自身への恐怖を取り除く必要があります。自分の信念を大切にし、そのまま現実に移しても、何も問題はないということ。自分が信じることを行動して、十分であるということ。まずはそれに気づくことが必要です。

行動できない自分、まだ分かっていない自分に意識が集まりすぎて、それで自分の行動が制限されております。できない自分にばかり意識が集まってくると、だんだんそれを見るのがイヤになってきて、それを見ることへの恐怖が造り出されてきます。今はまず、自分をしっかりと認め、自分の考え方や今の状態そのものが自分のために一番良いものであるということ。自分はその方向に向かって進んで、何も問題がないということ。まずはそれをしっかりと理解した上で、自分は自分の道を歩いていく。

多くの人がいろんなことを言ってきても、それは自分には必要ではなく、自分は自分の生き方が必要であるということ。そこにもっともっと意識を向け、楽に満足できる生き方を見つけるようにしていってください。


あなた(Yasukoさん)の心がある意味では病んでいる状態になっております。心が病むということは、自分の本来のエネルギーで自分の心をコントロールできない状態をいいます。自分以外の意思によって心が動かされて、これが病の根本的な原因になっております。自分の心を自分でコントロールできない。これは一般に家族の中でとても大切に可愛がられたり、ほかの人がいつも面倒を見てくれたり、自分がやらなくても誰かがうまくやってくれる、こういう状態が続くと、自分で自分をコントロールすることがだんだんできなくなってきて、ほかの人が常に何かやってくれる、ほかの人が面倒を見てくれる、という思いができ上がってしまいます。

こういう思いができ上がると、そういうエネルギーをどんどん引き寄せていき、自分以外のエネルギーを体の中に入れてしまう状況が造られていきます。そして自分以外のエネルギーが動き出し、それが自分の体を勝手に使っていきます。病の恐怖は自分以外のものが自分をコントロールするものへの恐怖となります。また自分が自分の肉体をコントロールできない恐れでもあります。

今のあなたのこの心のエネルギーを改善させるために、自分の心はあなたのものであるということ、あなたの肉体はあなたのものであるということ、まずはこれをしっかり理解し、自分以外のものが心や体を自由に使うことをあなたは許さないという強い意思を持つことが必要です。あなたの心はあなたのものであり、あなたの肉体はあなたのものである。それによってあなたは明確に自分の心と肉体をコントロールするやり方を身に着けることになります。

自分がその意思を強くし、そういう考えで毎日を過ごしていくと、コントロールのエネルギーも本当に変わってきて、あなたは自分の肉体をうまく使えるようになっていくでしょう。自分の肉体を自分の意思でうまく使えるようになれば、大きな病はそれほど経験しなくなります。あなたが本当に自分のために良い人生を生きるというのであれば、その根本のところから意識を変え、自分の心と肉体は自分の手でコントロールして進めていく。それを本当に実行できるように変えていってください。


あなた(Tokikoさん)の流れの中に、あなたが自分の本来の価値を見つけ出し、自分が正しくあるためのやり方を適格に手にすることができるような流れが造られております。自分を的確に理解し、見るために、いろんな方法を学ぼうとしてきました。しかし不幸にも、今まで身に着けてきたやり方ではあなたの本当のものを理解することはできませんでした。自分がどういうものを行い、自分が本来、どうあるべきかを理解することはできませんでした。あなたがそれを求めよう、求めようとしても、得られるものはまったく別のものであり、自分が本来、行うべきこととはまったく違っておりました。

あなたはだんだん自分について分からなくなり、自分が自分であろうとすると、また別の自分が表に出てきて、自分が混乱する流れになってしまいました。しかしあなたはそれでも、流れを変えることはできず、自分がどのようにして自分に目を向け、目覚めていくか。それをまだまだ続けていく必要があります。

今の段階でいえることは、あなたは自分についてもっともっと大きな視点で考え、小さな視点でこれをやればよいとか、こういうことをすればよいとか、こういう生き方をすればよいとかいう単純な答を出さないことです。単純に出すと、それは往々にして別の概念や教わった概念に束縛されてしまい、本来のあなたの働きとは別の思いが沸き起こってきます。あなたが本当の自分に目覚めるためには、今まで身に着けてきたものとはまったく無関係に自分に常に目を向けることが必要です。

そしてそのためには、常に自分を客観的に、大きな視点で見て、あるがままを受け入れていく。それを繰り返していってください。決して限定させたり、自分はこうしておけばよい、こうあればよい、と単純な見方でくくらないようにしておいてください。大きな視点で自分をとらえていくと、大きな範囲で自分の傾向が見えてきます。それと同時に大きな流れが見えてきて、自分はその中でどういう立場をとるべきかが分かってきます。自分についての見方をもっともっと大きく、客観的にとらえながら、自分についてもっともっと目覚めさせていく練習をしていってください。


あなた(Morioさん)は自分についていろんな角度から目を向け、自分を本当に知ろうとして、いろんな努力をしてきました。そしてあなたに対して、いろんな真実が明らかにされ、あなたは自分についていろんなものを理解することができました。今、あなたが感じている自分はあなた一人の肉体の自分ではなく、さらに高いレベルの自分とつながっており、そことの連携によってこの肉体が動かされております。あなたが雰囲気的に感ずることは、高いレベルにおける自分の思いであったり、あるいは仲間たち皆の思いであったりしております。

したがってあなたが感じていることは、必ずしも肉体人間の思いだけではなく、もっと大きなレベルの集まりの意識であったり、高い波動の意識であったりしている。まずはそういう事実を受け入れていってください。その流れの中で、あなた個人が理解している恐れと、周りのものたちが感じている恐れ、あるいは地球上に染み付いてしまった恐れ、いろんなものをあなたは感じております。

あなたはこれから地球での思いをさらに強く受け取り、その浄化を行う役割を演じていくでしょう。地球上に蓄えられてしまった人を無視するエネルギー、差別するエネルギー、逃げようとするエネルギー、追いかけようとするエネルギー、さまざまなエネルギーをあなたは感ずることになるでしょう。それはあなた自身の恐れでなければ、あなたの罪でもありません。この地球上に残っている人類の恐れです。あなたはそこにもっともっと自分のエネルギーを下ろし、そのエネルギーを光に変え、この地球自身から恐れを解放していく役割も引き受けることになるでしょう。

したがってあなたが感じた恐れは決してあなた固有のものではなく、もっと広い範囲の恐れであり、地球自身が抱えている恐れであるということ。そしてあなたはそれを光に変える力があるということ。あなたの感じた恐れの分だけ、それを光に変えることができます。あなたにできない恐れは感ずることができません。したがってあなたが感じたら、それは光に変えるべき必要性があるということ。また光に変える力を持っているということ。それを明確に理解した上で、あなたの意識を使い、仲間たちを使い、自分の肉体を使って恐れのエネルギーを光に転換させる練習をしていってください。


A一人ひとりの現実は宇宙の縮図

皆さん方が感じた恐れは確かに自分自身の心の恐れでもありますが、地球や、ひいては宇宙の中で造られた恐れもあります。人間同士の争いや、宇宙の仲間たち同士の争いであったりしております。動物を嫌うのは、宇宙の別の生命を嫌っている表れであったりします。一人ひとりが感じていることは自分だけのことではなく、宇宙全体の縮図でもあります。この恐れからただ逃げようとしたり、ただ避けようとするのではなく、それを積極的な方法でいかに解決していくか。積極的に取り組んで、光と愛に変えていくか。そういう意識が必要となります。

ただ逃げようとしたり、感じなくしようとするのは、恐れの根本的な解決にはつながりません。根本的に解決するためには、それを正面から受け止め、根本的な問題を理解し、そしてその問題を心から光に変えて、恐れをなくしていく。そういうやり方で、毎日の現実を進めるようにしていってください。それではここで少し、休憩をとります。ありがとうございました。


(c)1999 CentralSun
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