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1998/2/23■月曜勉強会から

他人の現実を変えようとしないこと

@自分のエネルギーで他人の現実を変えることはできない

私たちはまず先ほどの話の説明を少ししてから、先に進みます。自分が今、思っていることや感じていること、それが私たちにどのように伝わっているのか。それを考えてみましょう。まず、一人ひとりの時空の流れと、私たちから見た場合の伝えるべき情報との関係について説明をしておきます。

一人ひとりが今、いろんな情報を受けながら考えを巡らし、思いのエネルギーを発し、そしてさらにいろんなことを考えていきます。その自分の思いは自分のエネルギー場の中に留まり、自分の現実を造り上げていきます。したがって自分が思ったり考えたりしたエネルギーは自分のためだけに影響し、ほかの人の現実には影響していきません。

つまり、自分がどのように思いを出そうとも、ほかの人の現実を変えることはできません。自分の現実が変わっていっても、ほかの人の現実が変わるとは限りません。これを多くの人が勘違いしています。あの人の現実を変えようとしていろんな思いを発してしまう。あの人のためにこうやってあげたら良くなるだろう、と思って盛んにエネルギーを出していく。こういう人がいます。

残念ながら、それは自分の現実を変えることがあっても、相手の現実を変えることにはなりません。ただ自分の発したエネルギーは相手にも影響を与えることは事実です。しかしそれは相手のオーラの中にいろんなエネルギーを入れて、何らかの思いを抱かせるだけであり、現実のエネルギーを変えるという役割はしません。

相手は他人のエネルギーを受け取ってどう反応するか。頭が重くなったり、ひらめきが湧いてきたり、いろんな思いを巡らしたりするかもしれません。そしてそれによってその人の現実は変わっていきます。つまり自分が相手に与えたエネルギーは直接的に相手の現実を変えるわけではなく、相手の思考や感情に作用を及ぼし、それによって相手は感情や思考のエネルギーを発する。それによって相手の現実が変わっていく。こういう風なプロセスが普通となります。

したがって自分が発した感情や思考のエネルギーはある意味では間接的に相手に影響を与えていきます。ただその場合に相手が自分のエネルギーを確実に受け取り、それによって感情や思考に何らかの影響が与えられた場合のことといえます。では、自分の発したエネルギーが相手にどれだけ影響を及ぼしているのだろうか。これは一人ひとり、まったく違います。

本当に強く念じて、自分の思いが相手に届くようにと真剣に考えた場合に、それは強いエネルギーとなって相手のオーラの中に確実に入っていきます。その場合、相手はどう感ずるか。ほとんどの場合、身体がおかしくなります。急に何か不快なものがやってきて、身体が重くなる、痛くなる、キリキリする。そういう風に感じられてきます。

自分が単純に、今、あの人は何をしているのだろう。今ごろはこれをやっているのかしら。そういう風に簡単にイメージした場合、この思いも確実に相手に伝わっていきます。そしてほとんどの場合、相手も何らかの感覚でこちらのことを空想します。それは一瞬だけかもしれないし、名前が出てくるだけかもしれません。でも、少なくとも何らかの感覚でこちらのことを思い出します。

さて、では一番問題となっている、私にこれをしてほしい、明日会ったらこうやってほしい、いつものパターンをこういう風に変えてほしい、と念じて相手にエネルギーを出した場合。この場合のほとんどは相手もそれについていろんな思いを巡らし、同じように相手も、こちらに対して何らかのコントロールのエネルギーを出そうとします。明日会ったらこうしてほしい、今度会ったらこうやってほしい。大体、一般にそのように反応していきます。

したがって自分がやってほしい内容とか、してほしいことが相手に伝わることはほとんどないのです。自分というエネルギーが相手に届くだけであり、相手は誰からきたのか、どういうエネルギーがきたのか、が感じられるだけです。その中の細かなこと、何をどうするとか、具体的に何かをするという情報に関してはほとんど何も伝わりません。したがって一般的には、あの人からこんな思いエネルギーを感じた、この人からこういうエネルギーが飛んできた、このように認識されるのが普通です。

さて、それでは人間それぞれの発するエネルギーがお互いにそういう風にして飛び交っているときに、人間のそれぞれの思いや感情というものがどういう意味を持っているのだろうか。これは今のほとんどの人が、相手のことを思うときに、こうしてほしいとか、こうやってほしいという思いで相手のことを考えるために、お互いに不快なエネルギーをやり取りしているに過ぎないのです。

そうではなく、仮に、あの人は今ごろこういう楽しいことをやっているのだろう、今、こういう喜びを感じているのだろう。そういう明るく楽しいエネルギーを発しておけば、それで相手は確実に心が軽くなり、気持ちが楽になっていきます。ただし、この場合に、自分が相手のために楽しいエネルギーを与えてあげた、という思いを持ってエネルギーを発すると、これは同じように、相手は不快感に襲われます。自分がやってあげたという自己中心のエネルギーしか相手に伝わらないために、相手は苦しくなるのです。

したがって自分の思いをほとんど入れることなく、純粋に相手が楽に、楽しくなっていくことだけをイメージする、これしか相手に良い影響を与えるものはありません。自分が何かをしてあげるという思いをもっていると、ほとんどは相手を苦しめます。そういう人間のエネルギーの使い方が普通であるときに、Taさんのいろんなテストがどのようにして現実化されていたのかを、こういうエネルギーの流れから分析してみていただきたいと思います。

ただ単に、また繰り返してしまったとか、またやってきたといって終わるのでなく、自分は日常、どういうエネルギーを出していたのか。相手のことをどのように思っていたのか。それを細かく分析した上で、相手が本当に楽になることだけを考えていたかどうか。自分が、自分がという気持ちを持っていなかったかどうか。これによって相手が不快感に襲われるのか、あるいは本当に解放されるのか。まるっきり結果が違ってきます。自分のエネルギーの使い方、思考や感情のエネルギーの使い方をそういう意味でもう少し分析してみてください。


Tuさんの話の中で、自分の日常の認識が少しずつ変化し、新しい見方で考えることができるようになってきています。ただ、そこで今、一番大切なのは自分という存在をどういう方向性でこれからもっていくか。せっかく自分というものに意識を向け、考え方を修正し、本来のエネルギーを活性化させようとしてきたときに、自分の方向性をどういう風に持っていき、どう喜びをこの人生で造り上げていくか。これを本当にやっていただきたいと思っております。

せっかく理解し、勉強したけれども、人生は今までとほとんど変わらなかった。これが今のほとんどの人の姿です。宇宙の勉強をしたり、いろんな本を読んで、頭では理解したつもりでも、いざ自分の人生や日常の生き方という観点で見た場合に、何一つ変わっていない人がほとんどです。むしろ、知識をたくさん身に着けたことにより、他人を下に見たり、プライドばかり膨らませる人がたくさんおります。

私たちはそういう人間を増やすつもりは一切、ありません。あくまでも、生きている現実をいかに楽しんでいくか。いかにその中で喜びを見つけていくか。それだけを考えております。したがってこれからTuさん自身が自分の人生をどういう方向性に向けて進めていくか、私たちは本当にそれに目を向けております。


Kさんの話の中で、自分自身の学びの場というものに関しての話がありました。まず、自分の頭の中で理解しているあなたの現実と、私たちから見えるあなたの現実ではまだかなりの違いがあります。あなたの周りに蔓延っている別のエネルギーは単純なものではなく、いろんな面で巧妙にいろんな状況を邪魔しており、自分自身の分析では理解できないぐらいにいろんな細工を施しております。そのほとんどはあなたを混乱させるために仕組まれており、あなたが考えれば考えるほど、分からなくなるように細工されております。

私たちからみれば、いちいち考えたり、論理的に進めるのではなく、その場その場の雰囲気をいかに感じとり、正しい選択をしていくか。それしか言うことはできません。仮に、これをすればよいとか、この方向で進みなさいとか、これはダメとか言うと、あなたはそれだけに惑わされてしまい、またそれだけやっておけば安心という単純な思考が動いてしまいます。それこそが彼らの思うつぼであり、なるべくそういう楽なやり方をあなたにさせようとしております。

でも、現実はそういう一つのやり方でうまくいくのではなく、一瞬一瞬、いかに自分が自分の本質からの波動を感じて、その選択をしていくか。それが唯一の生き方です。そしてあなたはまだそれに気づいてはいません。いまだにまだ、別のやり方とか、考え方、方式を見つけようとして、それで楽して、ずっと繋がっていこうとしております。自分の本質と一瞬一瞬つながるということに自信がなく、不安があり、つい知識で逃げようとしてしまいます。

これはあなた自身が解決しない限り、必ず別のものが邪魔してきます。あなたがそれから逃れる唯一の方法は、すべてを直感で生きるということ。すべての自分の思いを信ずるということ。これ以外に方法はありません。わずかでも知識や智恵や、論理的なものに従おうとすると、必ずと言ってよいほど別のものが巧妙に細工してきます。あなたが早くそれに気づき、具現化できるのを待ち望んでおります。


A早めにカルマを消化すること

さて、私たちは別の話をいたします。この日本という場において、一人ひとりが自分の人生をつくり、自分の体験を通して成長しようと、学びを重ねております。それぞれが自分のプログラムに従い、自分の人生を進めております。ところがほとんどの人は、当初、造ったプログラムとは別の現実を今、歩んでいます。当初、皆さん方の考えていた計画では、今のような現実の体験はできません。もっともっと違う現実になっており、いろんな別の状況の中で自分たちの経験を進めようとしていました。

もう少し詳しく言うと、一人ひとりは自分の造り上げたカルマ的なものをかなり前提にしていたために、今の時期においてもカルマ的な影響が強いまま現実を過ごすことになっていました。でも、そうすると、地球はまだかなりカルマの影響を受けている状況になるために、地球の波動の変化がきわめて不完全なものになり、十分な波動の調整ができないまま、新しい時代に進むことになってしまいます。

そういう事態を少しでも避けるために、なるべく一人ひとりが早く自分のカルマを消化し、カルマに依存されない人生に変わっていく。これを進めようとしております。そのために、魂が認めたものは少しずつカルマの消化を早くしていき、そして自分自身が少しでも解消された人生を歩むように、流れを変えてきております。

今、自分がどういうカルマを抱えていて、これがいつどの時点で解消されるか。これは一人ひとり、まったく違います。ただ、少なくとも、あと数年ですべてを消化することを私たちは望んでおります。これを中々、消化せず、いまだに否定したり、混乱の中にあって消化を拒んでいる者は、かなり後々まで曳きずることになり、地球の進化を遅らせることにもなります。

それぞれがそれらを早く解消するためには、自分の意識の変化を率先して行なっていくということ。周りにやってくるいろんな現象や不安、混乱に対して否定的な思いを持たず、そのまま受け入れていくということ。現実を否定せず、それを認めていくということ。そういう意識の変化により、そういうエネルギーを早め早めに消化することが可能になるでしょう。

しかし、カルマは基本的には自分で経験をしない限り、消えることはありません。ただ黙っていて期待だけしたり、思いだけで消えるということはありません。ただ、多くの人は不幸な事態や混乱を否定して、逃げよう逃げようとしているために、そういうカルマのエネルギーが近づこうとしても、中々現実化されないというのが多くの人の場合です。

それらに対して、恐怖感を持つことなく、どんどんと受け入れていく人は、一見、混乱した現象が次から次とやってくるように見えていても、結果的にその人の波動が急速に高まっていきます。そしていつかの時点でそのエネルギーを手放し、あとは自分の意志で現実を造り出せる流れに変わっていくでしょう。自分のところにやってくるいろんな場のエネルギーを否定したり、逃げたりせずにそのまま受け入れ、早め早めに経験していくというのをやっていっていただきたいと思います。


B今年は意識の変革を早める状況が押し寄せる

今年はさらに一人ひとりに新たな気づきや大きな流れの変化、そして自分の学びを大きく変えさせるような影響力を持った人との出会いなどがあるかもしれません。今年はそういった意味で意識の変革を起こさせるためのいろんな体験が用意されています。今までは単なる経験として、自分自身の経験として現象化されていましたが、本当に根本から流れを変えるための意識的な変化を起こさせるための現象がやってくるでしょう。

それを確実に自分のものにするのか、それとも気づかずにそのまま無視してしまうか、あるいは感情的な感覚で否定してしまうか。いろんな状況が起こるでしょう。自分というものを理解するためにも、一つひとつの現象にもっと意識を向け、自分はどういう経験を今、しているのか。これからどういう方向に進むのが望ましいのか、自分なりに一つひとつ考えながら、やっていっていただきたいと思います。


私たちはここで少し、休憩をとります。それではありがとうございました。


C周りに合わせている自分は真の自分ではない

さて、それでは次の話に移ります。自分が今、こういう時代において一番自分がやりたいことをやるために、どのようなものが必要で、何が課題で、何を克服していったらよいのか。今のほとんどの日本人の場合は、自分というものをほとんど理解しておらず、親から見た自分、先生から見た自分、友人から見た自分、上司から見た自分、そういった相対的なもので自分を造り上げ、相手にいかに良い自分を演じていくか、それによって自分がいかによい人間であるかというのを理解しようとしております。

したがってそういう比較がないときには、自分とは何なのか、自分が何をして良いのか分からないという状況に急に入ってしまいます。今、そういう親とか上司とか、周りとの関係を一切なくしてしまい、その中で好きなことをしなさいと言われたときに、私はこれをやるとしっかりと宣言できる人がどれだけいるでしょうか。

ほとんどの人は親や先生や周りの人との関係において、一番自分が素晴らしいと思う能力の発揮できる点で自分を表現しようとします。でも、本当にそれが自分の姿であるのかどうか。仮にそれで成功したとかうまくいったとしても、それは本当に自分を100%表現したことになっているのかどうか。

自分を考えるときに、周りから見られている自分を先に考え、それに合わせようとすると、本当の自分ではなく、合わせている自分しか表には出てきません。自分が成功しているというのは、周りからよく見られる、周りから良く評価される、そういう自分であり、本来の自分の心が望んでいる自分とはまったく違います。

ではその本来の自分が望んでいるもの、これはなんであるのか。今の多くの人はどうしても職業というものを通して、金銭を得ることを前提にしているために、金銭をたくさん手にすること、素晴らしい職業に就くことを成功するといい、これをうまく実行できた人が素晴らしい人間であるかのように思われています。

でも、私たちからみた場合に、本当に自分を表現している人はそういうしがらみに一切、とらわれず、自分の波動を思う存分に発揮して人々に勇気や優しさ、思いやりを発揮している人が一番、自分を表現している人です。でも、職業やそういったものには一切、関知せず、ただ自分の好きなことをやって喜びを与えるというのは三次元的にはそんなに易しくありません。

多くの人は好きな絵を描いたり、好きな歌を唄ったり、好きなものをつくってそれがうまく認められ、ビジネスとして成功すれば、自分をうまく表現しながら三次元的にも成功し、一番うまくいった人生であるかのように思うでしょう。でも、それも皆さん方が勝手に造り上げた妄想です。

私たちは必ずしも、好きなことをやり、それによって三次元的な金銭がうまく手に入るとは一切考えておりません。三次元的に金銭を手に入れるためには、本当に三次元の世界に入ってそのルールで金銭を獲得する必要があります。そのためには本来の自分の波動を三次元的に変えていく必要があります。したがって三次元的な習慣に従う必要があります。組織に入ったり、上司の言うなりになったり、部下に命令したりする必要があるかもしれません。

そういったことがイヤで、どうしても自分の思う心をそのまま表現していきたい。そういう人は三次元の制限ややり方を完全に手放し、自分のペースで生きていく必要があります。そしてその場合、金銭は必ずしも入ってはきません。これをいかに組み合わせていくか。多くの人がそれで悩んだり、苦しんだり、また相談を持ってきたりします。

でも、私たちは三次元の状況について、良い方法とか成功する方法などというのを教えることは一切、ありません。なぜならばそれは人間が造り上げた価値観であり、人間が造りあげたルールであり、また人間が従うべき法則です。私たちはそういうエネルギーにはまったく関与していないために、私たち自身がその世界をコントロールすることはできないのです。したがって私たちが皆さん方に、お金がたくさん手に入る方法とか、やり方を教えるということは一切できないのです。

それができる存在がいるとすれば、それは私たちの仲間ではなく、三次元のエネルギーを身に着けた存在と思っておいてください。したがって私たちが皆さん方に伝えることができるのは、三次元的な世界の方法ではなく、あくまでも本来の自分の光をいかにこの世界で表現していくか。これだけになります。そしてこれをいくら私たちの言う通りにし、発揮したとしても、金銭が手に入るという保証は一切、ありません。それを自分たちで良く理解していただきたいと思います。


さて、そういう一般的な流れの中において、先程の皆さん方の話でいろんなことを感じました。まず、多くの人がかなりいろんな概念を前提に話をしています。あなたは何をしたいのですか。あなた自身はどう望んでいるのですか。これこそがまさに今のニューエイジの概念であり、すぐに多くの人が口に出す言葉です。

自分自身はどうなんですか。ここで一つ、注意すべきことは、先ほど言ったように、三次元の世界における意志と、私たちの光に影響されている状況での意志とはまったく違う現象をつくっていきます。分かりやすく言うと、お金を儲けたいという意志と、本当に自分を表現したいという意志はまったく別の状況を造り出していきます。

本当に私たちと繋がって自分を表現していきたい。こういう意思を持っている人は、確実に私たちの仲間がそれぞれに降りていっていろんなアドバイスをしたり、直感やインスレーションを与えていくでしょう。しかし、成功したいとか、お金を儲けたいという意志を強く出すと、私たちはいっさい繋がることはなく、先ほど言った三次元的なエネルギーを身に着けた別のものがやってきて、いろんなアドバイスを差し上げるでしょう。

それによって造られる現実は、お互いにお金を儲けたいとか成功したいという人間ばかりが集まってきて、その中でお互いに論争したり、争ったりして現実を造り上げていくでしょう。したがって何をしたいかという場合に、本当に私たちの世界に通じた中での自分は何をしたいのかという意志と、三次元の世界における何をしたいのかという意志では、そこに現れる結果がまったく違うということをまず理解してください。


したがって皆さん方もアドバイスをするときに、何をしたいのかということを聞くときに、もう少し掘り下げ、本心は何をしたいのか、自分の頭において何をしたいのかというのではなく、自分の本当の心は何を求めているのか。自分自身の奥底、光の自分は何を求めているのか。それを聞き出すようなアドバイスや話の仕方をしてみてください。ただ三次元的に、何をしたいのかを聞くのではなく、自分の本心は何をしたいのか、それをうまく話しに持ってこさせるような論旨の進め方を工夫していただきたいと思います。


D真の自分は過去や未来にこだわらない

さて、また別の話に移ります。いま、ここに集まっている人の何人かが、自分というものに対して新たなるものを見直し、生き方を工夫してみようといろいろと思いを出している人がいます。いままでやってきた自分の生き方が本当に良かったのかどうか、自分に見合った生き方がどういうものなのか。改めてそれに意識を向けようとしております。

これからも本当の自分とか、真の自分という表現が何度も出てくるかもしれません。本当の自分というのは、先ほど言った、周りに合わせている自分ではなく、周りのことも今後のことも、今までのことにも束縛されていない、その中でただ今を楽しんでいる、喜びを感じている自分。これが真の自分です。

さて、じゃぁ自分の真の自分はどんなものであろうか。実はほとんどのひとはまだそれを感じてはいません。感じよう、感じようとしても、また頭でいろいろと考えてしまい、これが真の自分であるという風に勝手に想像した自分が真の自分であるかのように振る舞っていきます。したがって本当は真の自分はこういうものだという風に説明すると、またそれで概念を造るために、なるべくそれを言わないようにしてきました。

本当は、今回もそれを言わない方が好ましいのですが、皆さん方がどうしてもそれに到達することができず、別の自分を真の自分と思ってしまう人がたくさんいるのです。もう一度言いますが、真の自分は周りからの評価や過去のしがらみや将来への不安などはいっさい持っておりません。ただ、今ここにいるだけで喜びを感じ、永遠の今を楽しんで、常に満足感を得ているものが真の自分です。

それが今、自分の中に見い出せない人はまだまだ真の自分との繋がりができていないということ。それは過去のしがらみ、未来への不安、周囲からの批評や反応を気にしている自分、そういった自分によって覆い隠され、自分の深いところで眠ってしまっているからです。真の自分を引き出すためにも、制限や概念をなるべく手放していき、その奥底で眠っている本当の自分を早く表に出して、今、ただここにいるということだけを満足して受け入れているという自分を感じていただければと思っております。


E相手に発言させる工夫を

さて、今日はいろんな意味で皆さん方の思いを受け取りながら、私たちにもこれからのやり方についていろいろと考えさせられました。今の話を聞いていても、一人ひとりが何を望んでいるのか。本当に相手に気づいてもらおう、分かってもらおうとして発言していたのかどうか。何とか自分をうまくもっていかせようとして発言していなかったかどうか。

自分が発言することよりも、相手に発言させるということを本当に工夫してみてください。自分が先にいろいろ発言してしまい、そうでしょ、といって相手に納得させるやり方は必ずしも好ましくはありません。できるだけ自分は簡単なヒントだけにし、確信の部分は相手の口からなるべく言ってもらう。そういうやり方に皆さん方に本当に必要です。

そしていくら待っても相手が発言しないときに、そのまま黙っておく忍耐強さも必要です。最後に答を自分から言ってしまうことをほとんどしないようにしていただきたいのです。皆さん方はまだまだそういう学びをこれからする必要があるでしょう。私たちも皆さん方の話を聞いていて、そういうことをいろいろと感ずることがありました。

でも、これはとても良い機会にもなりました。皆さん方がそういう場を通してお互いに理解し合い、自分が一生懸命、相手になそうとしたことが、実際には自分が今、周囲からさせられているということに気がついたかどうか。本当に自分を理解するために、いろんな場が造られているということを理解していただきたいと思っております。そしてこれからもどんどんこういった話を基本にしながら、学びを進めていかれるのを望んでおります。それでは今日はありがとうございました。



(c)1998 CentralSun
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