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1998/7/20■月曜交流会から

心の豊さを前提にして自分の現実をつくる

@心を貨幣で売買することから堕落が始まる

私たちはこれからの一人ひとりの流れを調整している、ある評議会の仲間です。これからの流れで、金銭や貨幣制度、企業についての話がありました。貨幣晴雨度がいつまで続くかを想像している人がいるようです。貨幣制度はいつかの時点で意味がなくなりますが、それは今すぐにとか、一気になくなるという意味ではありません。もしそうなれば地球自身が大混乱の中に入り、こういう学びもほとんどできなくなるでしょう。


しかし執着を持っていると、金銭に頼り、それを獲得することによる喜びしか得られなくなってしまうという、とてもつらい状況があります。貨幣制度がどのようにして移り変わっていくか。

もうすでにいろいろな報道でお分かりと思いますが、国によって貨幣価値が異なり、それを為替レートという手段で均一化を測り、毎日のように相場を決めております。ホンの少し、相場が変わるだけで企業がつぶれたり、借金が増えたりして、苦しむ人がおります。人間の心が何も変わらないのに、相場を変えるだけで、一生が台無しになってしまう。そういう風に、皆さん方に映るでしょう。

人によって価値観の異なるものを無理に一つに合わせようとすると弊害が起こるという一番の例となります。先進国における貨幣の価値とまだそれほど技術的なものに関心を向けていない国における貨幣価値では、まったく意味が違います。単なる交換の対象、交換率を決めるものとしての貨幣においては、それほどおかしくありませんが、財産としての貨幣、所有物としての貨幣になってしまうと、人間の心その物が売買されるように社会が変わってしまいます。

貨幣に依存し、執着するというのは、心を売り渡すという現象に変わっていきます。したがって貨幣制度がなくなるというのは、心の売買をやめたり、意味がないものとして避けることから始まっていきます。心を売買しようとする気持ちがある限り、所有物としての貨幣は必要となってしまいます。

空白な心を金銭で埋め合わせしたい。金銭で何かを獲得することにより、精神的な欠陥を補いたい。こういう気持ちがある限り、貨幣制度は続きます。したがって所有物としての貨幣ではなく、単なる交換の道具としての貨幣と割り切ると、心は自分のもののままであり、貨幣と売り買いするものではなくなっていきます。

そういう人が増えてくると、心を売買する貨幣、所有物としての貨幣は崩壊しても、社会が混乱することはほとんどありません。そういう準備のできたところ、それが大丈夫なところから貨幣制度は崩れていくでしょう。ただ、地球自身が波動の変化を望んでおり、そのタイミングに合わないところ、新しい波動に切り替わるべき時期になっても貨幣に執着している者、そういう国においては、ある意味では一気に崩壊が起こるかもしれません。

いつ、どの時点でどう変わるのか。それは一人ひとりの意識に左右されるために、私たちにも分かりません。人間がすべての鍵を握っております。先進国と呼ばれている国々は、貨幣を前提とし、貨幣価値が強まるのを願っており、多くの貨幣を所有することを富の証として経済活動を続けております。

この認識が根本から変わるためには何が必要なのか。どういう働きが必要なのか。まず一人ひとりが自分のできる範囲内で自分の心の売買としているものを貨幣的なものから離していく。心の埋め合わせを貨幣で補うとか、貨幣で獲得することによって満たそうとする考えをなくしていく。これが必要となります。

私たちは貨幣そのものが悪いとか、あってはならぬものというつもりはありません。一人ひとり、必要としているものが違っており、手に入れるべきものが違います。その交換の代用品として、貨幣を使うこと自体は必ずしも無意味ではありません。ただ、心を売買する道具としての貨幣となると、意味が少し変わってしまいます。

寂しさを貨幣で穴埋めする。貨幣をたくさん持つことによって、人よりも上に立った気持ちを獲得する。たくさんの貨幣を手にすることによって、希望がたくさん手に入る。そういう思いを取り除くことが必要です。貨幣がなくても、自分の意思で現実を豊かにすることは可能です。貨幣がほとんどなくても、あなた方が生きたいという思いがあれば、宇宙の法則により必ずあなた方は生かされます。

この地球上に生きて、生きている喜びを地球と分かち合いたい、そういう思いがあれば、宇宙も地球も、あなた方を見放すことは絶対にありません。しかしそれは貨幣がたくさん手に入るとか、貨幣が降って湧いてくるとかいう意味ではありません。単に生かされるのです。まずあなた方の日常の考え方として、貨幣がなくても生きていけるということを信じることが必要であり、またそれができる範囲内で実行に移してみてください。

不思議なほどに、今まで以上に物事がうまく展開していきます。貨幣を考えていた方が面倒臭く、煩わしく、うまく進まないということに気がついてきます。貨幣を前提にするのではなく、本当に必要なものを先に考えていくと、必要なものが必ず回ってきます。

ただ、では今日帰ってすぐに貨幣を手放し、思考だけでやっていこうとしても、それはあまりにも極端すぎます。先程述べたように、自分のできる範囲内で自分の理解した範囲内でやることが必要です。一気にやってしまうというのではなく、分かったところ、理解できたところから少しずつやっていく、そういうやり方を身に着けていってください。


A一人ひとりが抱える年内に解決すべきテーマ

私たちは一人ひとりのお話をしてみたいと思います。まず、Tさんについて少しお話をいたします。これまでの学びにおいて、自分について目を向け、他人との関係の中で自分を知り、また自分の見たくないところや触れて欲しくないこと、言って欲しくないことなどもいろいろと学んできました。

大いなる宇宙の意思から見た場合に、この地球においてそういう役割を担っている人がかなりやってきております。宇宙においては常に進むべき方向に進むという作用が発せられており、それに従っていろんな存在が流れをつくっていきます。どこかに滞りがあったり、流れと違うエネルギーが感じられたときに、そこに意識を向け、その原因を探り出し、解消しようとする働きが行なわれます。

この地球において、流れが不十分なところ。一人ひとりの思いがうまく伝わらず、混乱が起こり、やがては対立に発展してしまう。この作用がとても大きく、理解しようと思ってもつい反発してしまうエネルギーがつくられてしまいます。この作用を修復するために、この地球に多くの魂が集まってきました。

ある者は奴隷制度や階級的なものを取り除こうとして、そういう社会に降り立ち、またある者は思想的な対立や制限などで苦しめられている人命を救うためにそういう国々に降り立ち、またある者は古来からの習慣だけで自分たちの身を犠牲にする者たちのところに降り立って、解放させようとしておりました。

あなたの魂のグループは、自分の心というものを本来のものに戻すために一番大きな制限となっているもの、つまり理解してくれない、何を考えているのか分からない、自分が皆と違う、こういう思いを取り外すための働きを担って、さまざまな国々に分かれて降り立っていきました。

中には国の習慣として、その制限を取り外すのがどうしても困難であったり、古来からの習慣としてどうしても改善できない場合もありました。そういう仲間の中で、あなたは今、いろんな問題に取り組んでおります。多くの日本人の共通しているテーマとして、私だけが皆と何か違う、どうせ私が黙っておけばうまくいく、私だけがつらい思いをしていればそれで済む、という風にして、その場をまとめようとする傾向があります。

一見、これはうまくいく一つのやり方と勘違いしており、誰かを犠牲にして全体がうまくとくということを何度も繰り返してきました。でも、実際にはしぶしぶ黙っていた一人の否定のエネルギーはとても強く、結果的にそれはうまく進ませない働きとなってしまいます。自分だけが我慢しておけばよい。自分だけが犠牲になっていればよい。そういう思いでまとめようとしても、必ずうまくいかない状況がやってきます。

しかし、全員が一致するところが中々うまく見つからない、誰もそれを見つけようともしない、という場合もたくさんあります。一人ひとりが自分の心を表に出さず、発言した人の意見にだけ合わせて考えていく。こういうやり方が行なわれているために、全体としてうまくいくことはほとんどありません。一人ひとりが本当に心を開いて発言する。そして納得したことだけを了解していく。こういうやり方が必要となります。

どうしても何か一つを決めなくてはいけない。しかし自分はどうしても皆のやり方とは意見が違う。こういうときにも、まず自分は違う意見だということをしっかりと表現した上で、全体として決まったことにはある程度、合わせるという気持ちも必要となります。全体として決まったことが自分の思いとは違う。そういう場合がたくさんあるでしょう。

自分の意見はこうだけれども、全体としてこうなった。それは実際には自分はそういう経験をどこかで必要としていることを理解していくことが必要となります。自分の思いは自分の固有の意見として表現するけれども、ただ経験としては皆と同じ場での経験をする必要があった。したがって良いとか悪いとか、正しいとか正しくないとかいうレベルではなく、単に経験が必要であるということ。

経験してみて、何を学んでいくか。そこから何が自分のものとして入ってきたか。そこに意味があります。学ぶべき経験がない場合、皆に合わせるという状況はまず、起こりません。学ぶべき経験があることしか、現実にはやってこないからです。自分の固有の意見、でも大勢の人で経験すべきこと、それをある程度、分けて考えながら、感情を入れることなく、それを一つひとつ選択していく。そういうやり方が必要になってきます。自分がその中でどういう役割をしていき、どのようにして自分の成長を見ていくか、あなたなりのやり方で工夫をしてみてください。


Saさんについてお話をします。人と自分との関係の中で、自分はいろいろと理解しており、いろんなことがすぐに分かり、そしてうまくできる。これはあなたに与えられた能力であり、あなたの固有のものとなります。そしてそれについての判断やいろんな価値観はあなたにしか当てはまりません。

ただ、それだけの能力を持っているときに、自分だけのものとして、自分の為に一方的に使おうとすると、それを必要としている人にうまく巡り会えない場合があります。概ね、あなたの出会う人はあなたから発せられる何らかの能力を必要としている人です。それをうまく、自然に伝えるにはどのような方法が良いか。

得意になって進めると、急に興味をなくす人もおります。わざとらしく教えると、しらけてしまう人もおります。教えるという行為その物に不快感を感ずる人もおります。もし自分が何らかの能力を必要としており、それに優れた才能を持つ人が近づいてきたときに、自分は何を望むか。それと同じことをあなたがほかの人々に与えていく必要があります。

私の中ではこれが特に一番、適しており、これだけは人には中々譲れない。そういうものがたくさん。隠されております。自分だけのものにしておくと、いずれは自分しか見えなくなってしまいます。ほかの人の心の中には、自分以上に優れたものがたくさんあるということに意識が移ったとき、あなた自身の心が今まで以上に大きく光輝いていくでしょう。

心を自分は表面的に繕っても、私たち自身は内面の本当の光しか見えません。自分自身の心、それを自分でも過大評価して見える場合があります。必ずしも卑下したり、悪く見る必要はありません。自分のできるものはそれはそれで冷静に受け止め、どんどん使って構いません。

それを欲している人間には、それが自然に伝わるように、また自分の持っていないエネルギーの持ち主からはそれが自然に自分にも伝わってくるように、心の在り方を工夫してみる必要があります。外側や表面的なものでやり取りするのではなく、本質的なもの、内面的なものでやり取りするという練習をしてみてください。


Suさんの話ですが、今、ある意味では根本から変わろうとしている時期に入ります。それと同時に自分は何であり、何ができ、何を望んでいるか。もっともっと本質的なところから考えることになるでしょう。今まで自分がやってきて、同じことを繰り返したもの、常に障害にぶつかってしまうもの、やる気はあってもなぜか行動できなかったもの、一度それを分析してみる必要があります。

自分の心の中で自分なりに満足できないもの、どうしても気に入らないもの、それを無理に取り除こうとか、相手に合わせようとしても意味はありません。あなたの生き方として、自分の信念を曲げてまで相手に合わせるということはまずできないでしょう。では自分はどういう生き方をすればよいのか。

社会の中であなたがうまくいく方法を考えても、あなた自身の今のエネルギーとしてはそんなに長くは続かないでしょう。しかしそれは社会に合わないとか、あなたの存在に意味がないというわけではありません。むしろ逆であり、あなたとパートナーとの関係はとても大切なものであり、これからの時代において大きな意味を持っております。

しかしそのためには、もっともっと自分について調べてみる必要があります。二人とも今の社会で無理矢理自分を生かし、うまくいかせようとしても、そんなに永くは続かないでしょう。今の社会自身が古くからの価値観で牛耳られており、人間を解放するものではなく、人間を束縛するエネルギーで機能しており、それはあなた方二人にとって耐えられないエネルギーです。

あなた方の本来の心が表に出るためには、束縛する組織ではなく、解放する組織を見つけ、その中で自分の住みかを見つけることが必要となります。今の社会において、解放するエネルギーを身に着けていく。いわゆるニューエイジ的な発想で成り立っている組織でも、時が経つに連れてだんだん束縛するエネルギーへと変わっていっております。はじめは皆で仲良く、オープンにやろうとしても、だんだん時間が経つに連れ、束縛するエネルギーへと変わっていきます。

真に解放に満たされたエネルギーの組織はそんなに多くはありません。したがって組織に左右されず、自分の心を解放させ、自分が一人でもやっていけるという環境をつくっていく必要があります。そしてそれはこれからの多くの人にも当てはまることです。組織の中でうまくいかせようとしても、ほとんどの若い人はうまくいきません。そういうエネルギーを身に着けていないからです。むしろ自分のできることを自分がどんどんやっていく。

そういうエネルギーの持ち主ばかりです。そういう意味では、自分は何ができ、自分一人だと何に適しているのか。それを十分に認識することが必要となります。ただ、一人だからといって、自分一人で何でもやろうとしても、すぐにはできません。いろんな経験が必要となり、それを身に着けるためにいろんなところに入って失敗したり、否定されたり、無視される経験も場合によっては必要となるでしょう。

したがってこれからはどこに属するにしても、一生、そこで満足しようとか、ご機嫌を取ってずっと長くいようと、無理して考えることなく、ただ自分の必要なものをそこで経験していく。いずれは自分一人になっても、十分にやっていける。そういうものを身に着けるという方向性で、いろんなことにチャレンジしてみる勇気を身に着けていってください。


Kさんについてお話します。あなた自身の大いなる魂はやっと少しずつ輝きが出てきました。でもまだまだ本来の輝きとはかなり程遠く、やっと少し動き出したという雰囲気と思ってください。これから少しずつその波動を表に出していくためには、自分の概念、思い込み、また今までに身に着けてきた教義、といったものを早く本来のものに変えていく必要があります。

頭に入った知識だけではなく、体に染みついているやり方がかなりあります。それを少しずつ表に出す方法としては、自分の本当の心を毎日毎日考えてみる時間を作ってみてください。自分の本当の心は今、何を望んでいるか。何か考え事をしたり、選択を迫られたときに、頭で考えるのではなく、自分の本当は何を望んでいるか。そういう考え方で、頭ではなく、別の自分で考えるやり方を練習していってください。

はじめのうちはそのやり方が分からず、別の自分が考えているように思いながら、いつの間にか頭で考えてしまうでしょう。そこで失望したり、諦めたりせずに、また思考を止め、ただ思いを感ずる。雰囲気を感じる。インスピレーションを感じる。魂を感じてみる。そういうやり方をやってみてください。頭が動き出した途端にまた元に戻ってしまいます。でも、諦めずに、何度も何度も本当の自分に目を向けてみてください。


さて、Mさんのお話をします。少しずつ世の中の生き方と自分の生き方、家族一人ひとりの生き方、自分のやりたいこと、家族の中でやるべきこと、これらが見えるようになってきました。家族の平和、あなたにとって大きなテーマとなるでしょう。自分の思いを率直に表現しようとしても、相手にはそのまま伝わらない。相手は相手の判断で、自分の解釈で受け取ってしまい、自分の思いとは違う判断をしてしまう。これはよくあることです。

今、あなたにとって必要なのは、無理して相手を変えるとか、分かってもらうとか、何かをするということではなく、ただ自分はそこで穏やかに、明るく輝いている、そのやり方を完全にマスターすることです。何かをしようとか、しなければと思った途端に、相手が混乱の中に入ってしまいます。自分は自分でただ満足して、目の前で我が子が苦しんでいる。何かしてあげたい。話をしてあげても、通じない。自分はどうしたらよいのか。

我が子が泣いているとき、一度、一緒に泣いてあげてください。相手がまったくわけの分からないことを言っている。自分もまったくわけの分からないことを口走ってみてください。それぞれエネルギーが解放される必要があり、そういうエネルギーが家庭内のあちこちにまだ分散して残っているのです。

誰かがそれを取り除いていく必要があるのです。あなたはそれをもう必要ではないと言って手放しているために、あなた以外の人間がそれを演じる必要があるからです。そのためにあなた以外の人々がそのエネルギーをそれぞれが受け取り、罵ったり、攻めたり、そして混乱を招いたりしています。

ほかの人からみれば、お母さんは分かってくれないとか、自分のことを理解してくれないと思うでしょう。そういうエネルギーがあなた方の家庭で起こっているのです。これを少しずつ解放していく。そのための練習をほかの家族が演じているのです。あなたはもうすでに波動が変わっているために、そのエネルギーを受け付けることができませんでした。それはそれであなたの成長の証です。

でも、本当に目の前の人間が困っていて、何とかしてあげたいと思うとき、その経験すべき波動に意識を向けると、それを自分も経験することができ、そして同じように悲しくなったり、人を責めたりする思いが沸き立ってくるでしょう。でも、あなたはもうそれを手放しているために、それに巻き込まれることはありません。それに翻弄されることはありません。ただ経験して、そしてそれが自然に消えていくのを待っている。そしてそのエネルギーが少しずつ消えていきます。

これはあなたに限らず、日本におけるすべての家庭で起こっているエネルギーです。しかしあなたの家庭でそれを浄化していくと、その何十倍もの家庭のエネルギーが消えていきます。そしてあなたの波動が強くなればなるほど、あなたの家庭で浄化されたエネルギーは何百、何千という家庭のエネルギーを浄化していくでしょう。

何気ない毎日の家族の関係にもとても深い意味があります。もう十分に宇宙の仕事を毎日、あなたは行なっております。決して自分を卑下したり、自信なく思わないで、宇宙と一緒になって毎日、人生を楽しんでいるという思いを確立させておいてください。


今、それぞれに話されたことは今年中の皆さん方のテーマとなっていることです。ある意味では、新しき波動が来る前にマスターせねばならないテーマといえるでしょう。皆さん方が少しでも自分に目を向け、そして宇宙と一体となって新しい社会に入っていくために、自分に目を向け、そして宇宙と一体となって喜びを感じていただけるように、これからも続けていただきたいと思います。

それでは少し、休憩をとりますので、それぞれ自分の思ったことを少し話してみてください。それではありがとうございました。


B自分のペースを造り上げる

これからの流れにおいて、一人ひとりの意識の持ち方や行動の仕方、自分の感情の向け方がどれだけ周りの人に影響を与えているかがよく分かってくるでしょう。自分としてはごく普通の感情を出し、皆と同じ思考をとったとしても、実際にはそれが大きな影響力を与え、自分の思いに合わせて周りがそれを演じているということに気がついてきます。自分が皆に合わせていたのではなく、自分が発したエネルギーに周りの人間が合わせている。それに気がつくと、周りに合わせるという行動の無意味さが理解されてきます。

自分の現実を自分で創る。その要領がまだ分からない人が多いでしょう。現実の造り方を多くの人がかなり誤解しております。先に金銭や富や楽なことをたくさん手にして、それから現実を豊かなものにしていこうと考える人がたくさんおります。それは正しい現実の造り方ではありません。

先にそういうものをすべて用意して裕福になってから、現実を裕福にしていくのではなく、心を裕福にして現実を豊かにしていく。こういうやり方が必要です。はじめに物質的なものをすべて用意しようと思うのは、心が裕福でない証です。つまり現実は裕福にはなりません。

あえて何かを獲得しようとか、今よりも大きな物を手にしようと思うときは、もう心が飢えている証です。自分の心が何で飢えているのか。何が欠乏しているのか。何かを手にすることによって幸福が得られ、自分が豊かになると思っている。まずはこれを根本から変える必要があります。物質的に手にするものが何もなく、知識や情報を一切、手にしていなかったとしても心が幸福である場合があります。宇宙の愛を感じ、地球の恵みを感じ、動物の活力を感じ、植物の優しさを感じ、地球に生かされていること自体に心が豊かになる。今、自分は生きている。その原点に常に意識を向ける必要があります。

心が豊かである限り、あえて何か物質を手にしようとは思いません。ただ多くの人は理解してくれる人間を求めようとします。そう思うでしょう。人間は古来から自分の心を埋め合わせするものとして異性を求め、親友を求めてきました。でもそれでも、それで心が豊かになったものは誰もおりません。心は本来、それだけで豊かであり、足りないものはないからです。

では、何故心に隙間ができたり、空白になったり、異性や親友を求めるのか。元々、どの人間の心にも分かち合いたいという本質的なものがあります。ほかの人と喜びを分かち合いたい、それはとても気持ちが良く、お互いが快い波動を出し、幸福感に満ち、その分かち合うという波動を求めているのです。それを起こさせる対象として安易なのが異性であり、親友でした。そのために異性や親友を求め、分かち合うという現象を再現しようとします。

そして時々、分かち合う喜びを感じます。でも、何度もそれをやっていると、分かち合う感激がだんだん普通になり、一番はじめの刺激的な感覚が薄れてきます。より大きな刺激を求めようとして、必要以上に相手を束縛したり、コントロールしようとしてお互いが狂い始めていきます。分かち合う喜びの本質的なものは、ただそこにいるだけで分かち合うエネルギーがやり取りされ、満足します。

分かち合うことを経験するために、三次元的な手段や物質的なものを手にしたりした途端に、分かち合う本質が少しずつ変化していき、本来の分かち合うエネルギーが正常でなくなってしまいます。またその分かち合う喜びを常に自分のものにしようとして、自分だけと分かち合いたい、そういうところから分かち合うことの波動が少しずつずれてきます。

したがって一番はじめに感じた分かち合う感激がだんだんずれてきたり、感じにくくなったときには、どこか自分の分かち合う思いがずれてきているということを理解する必要があります。どこかで束縛しようとしていなかったか。自分だけのものとしようとしなかったか。分かち合うことの本質を見失ったときに、自分の思いが強く影響し、そしてお互いの関係が乱れていきます。

これからの人間関係において、心からの分かち合いはとても大切な働きをしていきます。今までの表面的な関係で成り立っていたやり取りがより本質的なものへと変化していきます。表面的な付き合いは企業や組織の崩壊と同時に、人間関係にも影響を与え、表面的なやり取りがだんだん消えていきます。そして本当の心による分かち合いがだんだん大切になっていきます。

自分と分かち合う相手が近づいてきたときに、決して自分だけのものとか、より強い刺激とか、自分の都合の良い刺激に発展させようとせず、ただそのままの分かち合う雰囲気を感じる練習をするようにしてみてください。


今までの説明で、皆さん方の今年のテーマや生き方が少し話されました。まだ期間は十分にありますが、人によってはあっと言う間に過ぎてしまうでしょう。あまり自分の心に目を向ける時間がとれない場合や、やることがたくさんある人にとっては、時間があっと言う間に過ぎてしまいます。

でも、その場合でも、実際には無意識のうちに、そのテーマに取り組んでおり、確実に自分は必要な経験を選択しております。ですから決して意識を十分に向けることができなかったとしても、否定的受け取ったり、失望したりすることのないようにしておいてください。どのような状況がやってきても、一人ひとりは確実にやるべきことを選択しております。

ただそれを意識的に理解していると、より展開が早くなり、自分のペースでもっと進ませることが可能になってきます。自分のペースで進むことが理解されてくると、いわゆる苦しみが少しずつ柔らいできます。自分が苦しまない現実の造り方がわかってくるからです。そういう意味で、現実をつくり出せるようになった人と、まだ要領の分かっていない人では、意識の持ち方が少しずつ変化が現れてきます。

ただだからといって、まだわかっていないから苦しいとかいう意味ではありません。人それぞれ、自分に見合った状況で、必要な経験が与えられます。自分に意識を向ければ、それだけ自分の世界が広がり、自分のペースで進むことができます。自分を見失い、周りにばかり目を向けていると、自分の現実が自分で進まなくなってしまいます。自分のペースで進めたい人は、自分の心をもっと良く見つめ、自分のやり方で進めてみる方法を工夫してみてください。


これからも一人ひとりの状況に応じて、説明されるケースが増えてくるでしょう。中には、何度も何度も同じことを言われる人がいるでしょう。それはそれで今、自分の抱えている問題と単純に理解し、また言われたとか、成長していないという風には思わないようにしておいてください。自分なりの成長の仕方があり、自分のペースがあります。相手のペースを見るのではなく、自分のペースで進めていってください。

これからも皆さん方が少しでも良い人生を選択し、楽しく満足した生き方ができるように、私たちも願っております。


皆さん方のこれからの成長を望んで、私たちはこれで終わりにいたします。ありがとうございました。


(c)1998 CentralSun
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