その中でも特に、Iさんの体験された一つひとつは大きな意味を持っております。自分がこれまで経験したことのないような体験をすることができ、瞑想するということや光の世界に行くということ、新たなる感覚を身に着けるということ、いろいろと身に着けることができました。
これをモトにしてこれからも練習をしていただけると、自分の眠っていた部分の能力やまだまだ開発すべきものが次第に表に出てきて、自分自身の意識的な変化に大きな影響を与えることができるでしょう。自分自身を成長させるためには、こういう経験がどうしても大切にされます。
経験がないときには、いくら話を聞いたり、本で読んでも実感が伴わないために、大きく意識が変化することができない状態にあります。ごくわずかでも経験をした者は、経験していない者に比べて大きな成長を遂げることができ、そしてそれを体で覚えているためにその後の経験にもかなり役に立ち、さらに先へ先へと進むことができるようになります。あなた自身もこれからさらに練習を積み重ねていくと、意識的な変化を早く遂げることができるようになっていくでしょう。
先ほど、うちわ(団扇)のようなものをもらって、それで風を起こしたり火を広げていくという話がありました。団扇はある特殊な存在たちのシンボルであり、それによってこの地球を本当に常に優しい波動で包み込んでおきながらも、何かに気づかせ、目覚めさせるために必要なところに火を起こしていく。そして火が広がることが気づきを広げていくことであり、その役割を持った者がこのうちわを手にしています。
あなた自身がそのうちわを手にしたということは、その仲間たちからシンボルを受け取り、あなた自身もその役割を演じていくことを与えられたと思っておいてください。
さて、先程の話で、病院の科が変わったことに関しての説明がありました。確かに以前の脳外科においてはいろんな学びをすることができ、普通の人には体験することのできない状況を直接目の前で見ることができたために、とても大きな意識的な変化を遂げることができました。でも、あなた自身が経験すべきことは、まだまだほかにもいろんなものが用意されており、一つのところだけで永年居るということには中々ならないでしょう。
いろんな種類の経験が要求されており、そして一つひとつがとても大きな意味を持っております。今の科においても、それはまだあなたには理解されていないだけであり、いずれ少しずつその面白さや不思議さが理解されてくるでしょう。まだ早めに結論を出すことなしに、その中で十分に自分の学ぶべきことや面白さを探し出しながら、活動していかれるのを望んでおります。
一般に日本の病院の場合には、古くからのやり方や教えが中心になっていて、そのやり方をすぐに変えるとか、新しいやり方を採用するとかいうことが中々やりにくい環境になっております。したがってそういう時に、新しいやり方や考え方が看護婦さんや若い先生の間で口に出されても、それがすぐにその病院の中で通用するというのができにくい環境になっております。
こういう環境の場合に、何をどのように進めていくのが好ましいのか。本来はそれに気づいたときに、若い人たちを中心にしてなるべく新しい考え方ややり方、治療の仕方を広げていくような発言をしたり、努力を重ねるということが必要になってきます。でも、それでも普通の大きな病院の場合には、権限を持っている人はなるべく今までのやり方に固執し、あまり冒険をしない方向に進むでしょう。
そしていろんな葛藤がそこで起こってきます。一般に若い人の方が新しいことに対してとても受け入れやすく、認め、それを使いたがる傾向にあります。したがって若い人たちの発言力が強いところ、若い人たちの意見を聞こうとしている先生、そういう職場においては革新的なことや新しい技術的なことをどんどんと使っていく傾向にあります。
しかし、若い人をなるべく表に出させないようにして自分の思い通りに進めていこうとしている先生のところでは、そういう新しい意見が中々反映されず、古くからのやり方で続けていこうとします。
一般に、皆さん方がそういう職場で働く場合に、わざと古くからの先生のところに派遣される場合があります。そしてそこで言うなりになるのではなく、いかに新しいやり方や適切なやり方、患者さんのためになるやり方をその古い先生たちに納得させていけるか、それを学ばされる場合があります。どのようにしてそれを理解させていくのか。ただ単純にそれが良いとか、必要だからとかいう程度では、その古い先生は変わりません。
自分の立場や今までの自分の地位をなるべく活かそうとし、それを脅かす行動はとらないでしょう。でも、それを容認していると、病院はどんどん腐敗していきます。若い人や新しい人のエネルギーをいかにそういうところに入り込ませていって、病院自身から新しい動きへ変わっていくことができるようにしていく。それが若い人たちの役割ともなってきます。
そういう環境の中で、自分がやりたいことややってみたいこと、それをどのようにうまく反映させていけるか。まずは患者さんとの間でコミュニケーションを良くし、自分のできる範囲内で患者さん個別に接しながらうまく持っていかせることを考えることが必要となります。患者さんのエネルギー的な能力もだんだん優れてきて、形式的な治療法や古くからの治療だけでは満足しない患者さんが増えてきています。やはりエネルギー的にも癒され、心も癒され、そして肉体も癒されていく。これがすべてそろって初めて患者さんは満足します。
肉体的な治療だけで終わってしまっても、患者さんは満足しないことが多いのです。したがってたとえ外科関係の科であったとしても、肉体だけに専念するのではなく、患者さんの心や思い、生き方などにも自分の意識をうまく通し、患者さんが心から元気になって出ていく。本当に満足して退院していく。そういう状況を自分が望んでいると、そういうエネルギーが自然と流れていきます。
ただ単に肉体的な症状を治療するのではなく、心からその人のすべてのエネルギーを癒し、喜びを与えていく。そういう思いを持って接していけるようにしておいてください。そして患者さんがそれをエネルギー的に感じ、その雰囲気がだんだん伝わってくると、患者さんと看護婦さんとの間のやり取りも変わってきて、そのエネルギーが先生とかほかのところにも伝わっていきます。
まずは自分のできるところからそういうエネルギーを作り上げ、広げていく。そういう練習がこれから必要となってくるでしょう。自分自身の役割、それをあまり固定的に考えることなしに、常に人間との間においていかに愛や喜びを作り上げていくか。いかに満足した環境を作り上げていくか。そういう観点から常に職場を考えていただきたいと思います。
今日は私たちなりにいろんな学びをすることができました。是非とも、日常の中や普段の生活においても、自分自身が喜びを出していける原点であるというのを確立させ、この光をほかの人々にも伝えていってください。私たちはここで終わりにいたします。ありがとうございました。